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Web情報アーキテクチャ 第10章 調査

第10章の感想&まとめ。

Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ

Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ

情報アーキテクチャ開発のプロセス

「調査」・「戦略」・「設計」・「実装」・「保守」

「調査」⇔「戦略」
「調査」⇔「設計」
「調査」⇔「実装」
など、「調査」を含めた小さいサイクルで回りながら進んでいく。それぞれの「調査内容」は異なる。プロジェクトは調査〜実装までだが、情報アーキテクチャはそこでは終わらない。保守(サイトの情報アーキテクチャを継続的に評価し、改善していくこと)までが必要。情報アーキテクチャには「やってみなければ、わからない」部分もあるので、作って終わり、というものではない。

プレゼンテーションと説得

調査の段階で、プレゼンテーションと説得を織り込む必要がある。これは、プロジェクトに対して人々の注意を促し、サポートを得ることにも価値があるため。
プロジェクトの開始時に行う導入のプレゼンテーションでは、「情報アーキテクチャ」についてをクライアント含めて共有して議論を交わすと、「共通の語彙ができ、その後のコミュニケーションがしやすくなる」という点で非常に効果がある。

調査ミーティング

調査ミーティングには下記の3つが主に挙げられる。

  • 戦略チームミーティング
  • コンテンツマネジメントミーティング
  • 情報技術ミーティング
戦略チームミーティング

プロジェクトの真の目標と、行く手に隠れている地雷を見つけることができる。

コンテンツマネジメントミーティング

コンテンツの性質についてとコンテンツマネジメントプロセスについて詳細を論じる。

情報技術ミーティング

既存の技術基盤と計画されている技術基盤について学ぶ。

技術評価

プロジェクトの始めにIT環境を評価して現実味のある戦略と設計とにしなければならない。システムは、情報アーキテクチャの基盤となるものでもあるので、最初に理解しておかなければならない。

ヒューリスティック評価

専門家によってWebサイトを評価するもので、デザインガイドラインに従って評価を行う。最低限1人の専門家が評価するが、より厳密な方法は、複数の専門家が一人ひとり調査をして、お互いの評価を比較しあい、違いについて論じ、意見を一致させていく方法である。

コンテンツ分析

リサーチフェーズの早い段階で高レベルなコンテンツ調査を行っておけば、コンテンツの目的や性質を知る役にたつ。
主な目的は、しっかりとした情報アーキテクチャの開発に欠かせないデータを供給すること。特に設計フェーズで役に立つ。

ベンチマーキング

「競合ベンチマーク」と「実施前後ベンチマーク」がある。

競合ベンチマーク

複数の競合サイトの特徴を評価し、比較する。間違ったやり方をマネしないように細心の注意をはらう。

実施前後ベンチマーク

1つのサイトにおいて、時間の経過に伴ってどれだけ改善されたかを測定する。投資対効果(ROI)に関する質問に答えるために活用できる。

ユーザー調査セッション

複数のリサーチ手法を組み合わせることで最大の価値を得られる。主な手法は次のとおり。

  • インタビュー
  • カードソーティング
  • ユーザーテスト

調査は重要

複雑なWebサイトを設計または再設計するときには、まず調査から取り掛かり、情報アーキテクチャ戦略を策定すべき。
とても困難だが、

時間をかけてリサーチし、しっかりとした戦略を展開することが非常に重要である

ということを人々に説得する必要がある。

調査することで時間もお金も節約できる

リサーチに必要な時間を割ると、設計と実装期間がかなり短縮できる。これは、膨大な論議と再設計を避けられるため。そのため、プロジェクト全体が短縮されることになる。

ユーザーが望んでいることは、他の人には分からない

ユーザーテストに巻き込んで理解させる必要がある。

情報アーキテクチャの調査をする必要性

独自の調査を行わなければ、市場調査の研究や一般的な目的のユーザービリティテストだけでは不十分である。