Web情報アーキテクチャ 第18章 ビジネス戦略
Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ
- 作者: ルイスローゼンフェルド,ピーターモービル,Louis Rosenfeld,Peter Morville,篠原稔和,ソシオメディア
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2003/08
- メディア: 単行本
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情報アーキテクチャと経営戦略
情報アーキテクチャと経営戦略には共通点がある。
- どちらも曖昧な性質に苦しめられている
- 目に見えないので、具体的で量的なROI(投資対効果)の分析に利用することができない
- 組織全体の成功を目指して取り組む必要があり、成功に貢献することが要求される
インターネットの創造的破壊に対して、技術にしか頼れない企業は生き延びることができない。成功するのは、技術・戦略・構造と市場における独自の地位とを結びつける方法を理解する企業である。情報アーキテクチャがその役に立つ。
自分たちのビジネスが追求している戦略とは何か
企業の経営戦略をはっきりと表現できる人はほとんどいない。関係者に適切な質問をしてインタビューを行うことで読み取ることができる。質問はとにかく掘り下げ続けることが重要。組織戦略より幅広い目標を理解しなければならない。そうしないとツケは後で回ってくる。
情報アーキテクトは経営戦略を理解する必要があり、またビジネス戦略と情報アーキテクチャとの関係も理解しなければならない。
戦略が構造に従うのではなく、構造が戦略に従う
最高の企業は構造でも戦略でも個性が表れる。
経営戦略のギャップをあばく
経営戦略がWebサイト環境にどう関わるかについてのギャップ。ただし多くの場合は修正可能な問題である。情報アーキテクトは問題を解き、質問に対して答えるべき。そのために、情報アーキテクトは問題を見つけ、質問を問わなければならない。おかしいと思ったら直感を信じて指摘し、管理者、戦略家、出資者と作業を進め、より実際的な計画をたてる。
SWOT
SWOTとは、ビジネススクールやその教科書、マネジメントコンサルティング会社、上級管理者が好んで使うモデル。SWOT分析は、少人数で短時間で行うことができる。外部環境により引き起こされる機会(Opportunity)と脅威(Threat)を分析し、それによって特徴付けられる自社の強み(Strength)と弱み(Weakness)を分析すること。内部資源と外部環境を客観的に評価できる。
考え方の分野を発展させる
情報アーキテクチャを理解するためには、多くの定義や方法、多くのファセット(面)を採用するべき。
競争優位
人々の大部分は一番上の層である分化共有物(例:ブランディングとポジショニング)に焦点を定めているが、下層から上層へと構築した場合にのみビジネスは持続可能な競争優位を獲得できる。
(上層)
分化共有物
↑
企業実行の価値連鎖
↑
マーケットセグメントリーダーシップ
↑
価値連鎖の支配
↑
技術の波
(下層)
※一部アップデート(2011/05/09)